床屋が良い

美容室に行くといつも苛々して帰る羽目になるので、商店街で評判の良い床屋に行く。店内に入ってマガジンやスポーツ新聞を読みながら、煙草を吸って待つ。美容室には無い緩さ。テーブルの上の籐籠に入った飴玉が懐かしい。
順番が来たので床屋椅子に座り、大体のイメージを伝える。野球の話なんかをしていたら、いつの間にか深い話へと移行し、遂には人生相談までしてしまっていた。そんで魔法の如く、髪は完璧に仕上がってた。美容室だといつも髪がどう切られていくのか不安で、鏡を見ながら様子を観察しているが、今回は全てを委ねていたようだ、床屋のオヤジに。