マネキドリと真似気取り

上手くは出来ないけれど、文体の模倣というやつは非常に面白い。ボクの場合、日記を書くときには意識して随所に町田康川上弘美を混ぜ込んだりしている。そうやって意識して模倣する事により、何かしら得るものがあるかというと、そんなものは殆ど無い。あるとすればオリジナルの文章の拙さの再認識ぐらいだろう。
文体を模倣する時は、一部分に留めておくのが最も良いとボクは思う。全部に適用してしまうと、幾らそれが現実に基づいた経験談だったとしても、人はその何処かで見たことのある文体にだけ興味を示し、オリジナルを蔑ろにするからだ。文体に個性なんてプロでも無い限り必要ないわけで、日記を書くのであれば寧ろ変に飾らないで口語体で書いても良いと思う。物真似にも価値はあるのだろうけれど、名人芸以外は結構見ていて恥ずかしいものだ。
ね、自分も含めた誰かさん達よ。