2006年のピンボール

梅雨に入りジメジメとした毎日が続く中、学校のレポート製作中にふと思い立ち、久々にWindowsに付属しているピンボールゲーム「Space Cadet」で遊んでみた。


長い間放置していたそのアプリケーションを立ち上げると、マシンが息を吹き返すようにランプを明滅させ、豪快な起動音と共に銀色のボールが現れる。さて、昔の僕ならここでスキルショットを使うのだが、久々にプレイするのだからここは気持ち良くスタートを切りたい。スペースキーを長く押し思い切りプランジャーを引いて、ボールを発射する。ボールは再突入レーンを通りライトを点灯させ、直ぐ下にある三つのバンパーに連続して弾かれる。ガチャガチャと左右のフリッパーを動かし、その音で僕の興奮は最高潮に達する。
何はともあれまずはミッションを選択し、確定しなければならない。その為には絶妙なボールコントロールでミッションターゲットにボールを当てなければいけないのだが、その位置が微妙にいやらしく、ましてや長いブランクがある僕にとってそれは老人の糸通しと同じくらい難易度の高いものだ。
なんとかミッションを確定するも、カーブレーンを三度通過させるミッションがなかなかクリア出来ない。右のフリッパーでボールをホールドしタイミング良く弾けば、あんなレーン幾らでも通せたはずだが、上手くいかずに燃料切れで始めからやり直しに。しかもそこで焦ってしまい、間違えてxキーを連打してしまう。台は激しく揺れ、ブザー音と共にパンク。ピンボール台は完全に機能を停止し、球は虚しく穴に落ちていってしまった。


その後も次第にカンを取り戻しながら、レポートそっちのけで遊んだ。本物のピンボール台は今もゲームセンターにあるのだろうか。梅雨が明けたら探しに行こうかなァ。

1973年のピンボール (講談社文庫)

1973年のピンボール (講談社文庫)