観測メモ男

1,2,3,4……n人の男達が手にメモ帳と鉛筆を持ち荒地に立っている。男達は円周上に一列に並んでおり、それぞれが目前の人物の背中の方を向いている。男達の使命は至極単純で、前の人物が動いたらその動作をメモにとる。例えばaの人物が髪をかきあげれば、bはメモ帳に『髪をかきあげる』と書けば良い。しかし、最初の人物がどういう動作をするにせよ、それ以降は全員がメモ帳に『メモをとる』と書いていく事になる。つまりは永遠に続くのだ。だが男達は荒地に突っ立ったまま微動だにしない。永遠に続くメモとり作業を拒否したいのだろうが、永遠に拒否していくのも十分辛いだろう。


というような夢を見た(ちなみに、円になった男達の真ん中に看板が立っていて、そこに『観測メモ男』と書いてあったのでタイトルに採用してみた)。