発端はガリガリの野郎だ

ここ数日はいつにも増して無計画に、衝動的に過ごす。

好きだった作家について、知りたくない事を知ってしまい、それがあまりにもショックだったので文字にして残した。VerticalEditorというお気に入りのエディタで書いたのだが、ショックが強すぎたせいか指も思考も滑らかに働かず、一時間ほど呆然としていた。それを乗り越え一気に一万字を書きスッキリしたので、酒を買いに歩いてコンビニへ。ついでにガリガリ君を購入し食べながら帰っていたら、半分ほど食べた所で当たったのが判明。本来は喜ぶべきなのだが、どういうわけか怒りが募る。走って家に帰り酒を飲みながらもう一万字書いて、寝る。朝起きたらガリガリ君の当たり棒は何処かに消えていた。

当たり棒は紛失したが、それとは全く無関係に暇だったので前から気になっていたペーパークラフトに挑戦する。ペーパークラフトなサイトを見て周り、リアルな銃とか飛行機に涎を垂らしながら結局F1カーを作る事にした。ここにあるやつ。机の引き出しからハサミや糊やカッターやカッターマットを取り出し、ちょっと良質な紙に展開図を印刷する。作りながら思うことは、ただ一つ。多分完成しないだろうなァ、という僕の全てを表す一言。案の定、三つ目の工程で糊付けを失敗し断念。外で一服しながらバーベキューに誘われていた事を思い出す。

殆どが知らない人達とのバーベキューは、肉よりも野菜が美味い。多摩川の背の高い草とそれに囲われるようにして建っているダンボールの家を遠くから見て、僕はつくづくそう感じた。先程のペーパークラフトの話を女の子にしてみてもまるで無関心。仕方がないので缶ビールをプシュッとさせてゴクッと飲み干す。酒の味も感情によりけりだ。

家に帰り寝る。起きてバイトに行き、一緒に働いている綺麗な人妻に怒られる。こういうのも悪くないなァ、などと思いつつ仕事を終え、賄いを食べ、家に帰る途中にコンビニへ寄り、ガリガリ君を購入する。あの当たり棒があればタダだったのにという後悔の念をブログに書きたかったのだが、結果はうまくいかなかったようである……。