ボクのコウサツの記録

ちょっと前から思っていた。テレビやパソコンや携帯電話は、多くは無いが毒を持っている、と。その微量の毒は徐々に体を蝕み、徐々に心を硬化させていく。そう考えている人は沢山いて、そういう人達はテレビやパソコンや携帯電話やiPodなどを捨て、楽器や本を持って何処か知らない街の薄暗い路地か、見渡す限りの青い草原(馬なんかが歩いていたりする)へ行くのだろう。
ただ僕が最近、毒を吸収しながら日々思うのは、それらを捨てるのは今ではないという事だ。少なくとも二十二歳の僕はそう考えている。今はその毒になんとか耐えていく、そんな時期ではないかと思うのだ。毒に気付かない馬鹿は無視するとして、毒に気付いているくせに知らない振りをしてのらりくらりと生きていくのも駄目だ。それは毒に耐えることや草原に逃避することよりも楽だけど、いつか何らかの形で自らの首を絞める要因になる気がするからだ。
…少なくとも二十二歳の僕は上記のように考えている。そして少なくとも、僕は毒を喰らって金を得ようというわけだ。捨てるのは後からでも遅くない。