ゲーセンの風景

最近、友達とゲーセンに行くことが多くなってきた。週1か週2で近所のゲーセンに、お互い忙しいのでわりと夜遅くから行っている。なにをやっているのかというと、アンサーアンサーというクイズゲームだ。
で、ゲーセンにいると目に付くのが音ゲーをやっている人と、その周りにいるギャラリーの人達だ。ビーマニなんてとっくの昔に擦り切れて無くなったのかと思っていたのに、高速でペチペチペチペチとボタンを叩いている人が結構たくさんいる。それに加えてドラムのやつでポコポコやっている人や、ギターでペンペンしているひとや、太鼓でドンドンカッカしている人達が、セッションするわけでもなく黙々とプレイしている。百円玉を積んで。コーラ飲みながら。
ギャラリーはその間、腕を組んで彼らのスーパープレイを見守る。あいつ全国で三位のやつらしいよ、とか囁きつつ。
ボクと友達はそこからちょっと離れたオンラインゲームコーナー的なところでクイズゲームに興じている。早押しクイズでボタンをパーン押して間違うと恥ずかしい。
その後ろではカードの束を持ってなんかやってる人達も居る。麻雀エリアでは幾本もの白煙が立ち上る。UFOキャッチャーでマリオの貯金箱を取ろうとしているヤンキーが舌打ちをする。大量のメダルを抱えたおばさんが闊歩する。パチンコ台のハンドルにコインを挟んで2台同時プレイをしている東南アジア系の女がワーワーと大声で電話をしている。トイレにはゲイの電話番号がある。
ゲーセンだ、これがゲーセンだ。ゲームをしたいがために人が集まり百円玉が舞う雑多な共同体だ。やってしまへ、やってしまへ。ゲーセンは天国だと云ふにせゲーマーも、プリクラでパンツ脱ぐ餓鬼共も。
メダルを何万枚集めたって百円玉にも劣る。クイズで正解しても賞金はもらえぬ。ギターをかき鳴らしても集まるのは限られた同種の人間。やってしまへ、いや、やめてしまへ。なにこの文章。やめてしまへ。