12人の怒れるファザー

MOTHER3発売記念で行なわれた、伊集院光×糸井重里のライブトークが物凄い面白かった。比喩合戦とでも言ったら良いのだろうか。溢れんばかりの膨大な知識を上手く使って、さらにそれを自分の言葉として調理して、さらにさらに相手の言わんとする事を瞬時に探り合いながら進められた2時間にも及ぶ比喩合戦は、最近見たどんな映画よりもある意味で感動した。
その中で伊集院光がマザー2を、「夢でおならを踏んづけたような感覚」だと話していた。それはどうやら元々は昔の落語で使われた表現で、怖いのか何なのかよくわからないんだけど、なんとなく面白味がある、というようなとても微妙な意味合いの言葉らしい。微妙なニュアンスだけど僕はそれで納得出来るし、実際にマザー2をやった者としても頷ける表現だと思う。「夢のような」ではなく、「おならを踏んづけたような」でもなく、「夢でおならを踏んづけたような感覚」という二段組の表現方法。素晴らしい。それをマザー2に感じた伊集院も凄いけど、その感覚を作り上げた糸井重里はもっと凄い。
親父の金玉の話とか、街中で聞くiPodの音楽とリンクするおばさんの話とか、恋愛とか結婚のおかしさと繋がるゲーム製作のキツさとか、面白い話が一杯出てきたので、当分の間それを思考材料にして楽しもうかな。