日記の面白さ

ボクが見ているブログの大半は単なる日記だったりする。他人の日記の何が面白いのかというと、実はそんなに面白くないのだけれど、素直に書かれている日記を読むと少なくとも嫌悪感は生じない。嫌悪感が生じないという事は、それ即ち空気みたいなもんであって、吸い込むこと=読むことで、何かしらの恩恵を受け賜れるということである。まァ、大抵の日記は吸っても害は無いのだから、積極的に吸わないのも何かもったいない気がして、それで読んでいるのかもしれない。
作家さんだと、武田百合子町田康川上弘美辺りの日記が面白すぎてボクはブログを書く気が無くなる。武田さんの本は、とあるブログでちょろっと教えてもらいハマった。とてもリアルで、そして冷静な日記だと思う。食べものの単語を並べられると、つい涎を垂らしてしまうね。
町田康は「告白」で好きになって以来、色々読ませてもらっている。独特な文体が落語のようで、内容が悲惨でも笑えてくるから不思議。ボクのような駄目人間が読むと心にグサっと刺さったりもする。
川上弘美さんはとにかく可愛い。平凡な情景がどんどんデフォルメされてコミカルになっていく感じ。あと間が心地良い。あと変な人だなァとも思う。
日記を読んだり書いたりして、自分の過去の愚行を笑ったり、人の苦悩に同情したり、涎を垂らしたりする。日記は他人に向けて書かれたものではないからこそ、文章力に関係無く面白いのかもしれないなあ、と、今の時点では考えている。